脳梗塞後の世界で生きる日記

患者視点でリハビリについて情報発信します

心拍数75回/分以上の中年男性は死亡リスク2倍!?

血圧と心拍数はとても身近な健康データです。

そんなデータにも身近なリスクが潜んでいるかもしれません。

 

雑誌「Open Heart」に発表された研究です。

 

ヨーテボリで1943年に生まれた男性1,450人をランダムに抽出し、このうち1993年の生活習慣などに関する質問紙調査に回答した798人を対象に、2014年まで21年間追跡した。

・対象者には、1993年と2003年、2013年の計3回、安静時心拍数を含む検査を行った。

・追跡期間中に、男性の約15%が死亡し、約30%が心血管疾患を発症した。分析の結果、50歳の時点(1993年時点)で安静時心拍数が75回/分を超えていた男性では、55回/分未満だった男性と比べて、その後の全死亡リスク(ハザード比2.3、P=0.018)と心血管疾患(同1.8、P=0.014)および冠動脈疾患(同2.2、P=0.025)の発症リスクがいずれも約2倍に高まることが分かった。

・50歳から60歳(1993年から2003年時点)の間に、安静時心拍数が1分当たり5回以上増加した男性と比べて、心拍数の変化が4回未満と安定して推移した人では心血管疾患リスクが44%低いことも明らかになった。

50歳以降の心拍数が毎分1回増えるごとに全死亡リスクは3%、心血管疾患リスクは1%、冠動脈疾患リスクは2%高まっていた

 

Barywani氏らは、観察研究であるため、これらの因果関係を証明するものではないと断っている。

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 他の専門家の意見としては、「心拍数が徐々に上昇している患者では、心臓の健康に問題が生じている可能性がある」、「安静時心拍数を死亡や心疾患の独立したリスク因子としてみなすのは時期尚早だ」という指摘がある。

 一方、「心拍数は高すぎても低すぎても健康によくない」、「40歳代で心拍数が低下している人では、全身に血液を送る心臓のポンプとしての働きが弱まっている可能性がある」という意見もあり、安静時心拍数が高い場合には、有酸素運動を行うと心拍数は改善するそうである。

 

まとめ

・安静時心拍数が高いと心臓病のリスクが高まっている徴候かもしれない

有酸素運動をすると改善するかもしれない