コロナが落ち着いていることもあり、マスクはするけど、手洗いは少しさぼり気味になってはいませんか?
実際に、新型コロナウイルスへの感染、発症、死亡に関して、これらの感染対策はどの程度有効だったのか、メタ解析というエビデンスレベルの高い方法での報告がありました。
結論から言うと「手洗い、マスク着用、対人距離保持」がCOVID-19発症率の減少と関連することが示唆されました。」 (BMJ 2021年11月17日号に掲載)
方法
Medline、Embase、CINAHL、Biosis、Joanna Briggs、Global Health、World Health Organization COVID-19データベース(プレプリント)において、COVID-19発症率、SARS-CoV-2感染率、COVID-19死亡率の減少における感染対策の有効性を評価した過去の観察研究と介入研究を検索した。
主要評価項目はCOVID-19発症率、副次評価項目はSARS-CoV-2感染率とCOVID-19死亡率などであった。マスク着用、手洗い、対人距離保持がCOVID-19発症率に及ぼす影響をDerSimonian Lairdのランダム効果メタ解析で評価した。
結果
・35報中8報をメタ解析
手洗い(相対リスク:0.47、95%信頼区間:0.19〜1.12、I2=12%)
マスク着用(0.47、0.29〜0.75、I2=84%)
対人距離保持(0.75、0.59〜0.95、I2=87%)
がCOVID-19発症率の減少と関連していた。
原著論文:Talic S, et al. BMJ. 2021;375:e068302.