脳梗塞後の世界で生きる日記

患者視点でリハビリについて情報発信します

私のリハビリ体験④ 半球間抑制を知る

~ 私のやったリハビリ④ ~
 
健常側はできるだけ使わず
麻痺側を できる限り生活の中で使用する

 

 

入院ベッドで私は患者の体験記を探していた。

重症だったけどよくなったという体験記の中に希望をさがした。

どんなことをすれば良い結果になる確率があがるのか。

自分にできることを知りたかった。

このブログはあの時の自分のそんな声に応えたい。

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身体が全く動かなければ、どうやっても動けない。
 
自分では何もできず、寝返りさえできない。
 
トイレ一つとっても誰かにお願いする必要がある。
 
Nsコールを押して、毎回お願いすることは1回1回が苦痛であった。
 
 
 
人間(患者)には生理的な生活リズムがある。
 
動けなくてもお腹は減るし、便は出る。
 
 
 
朝目覚めてから苦痛が始まる。
      朝食を食べて リハビリをする。
      昼食を食べて リハビリをする。
      その間も排尿して排便して休み
      夕食を食べて 寝る。
 
その時に、当然動く側の手足を使う。
 
当たり前だ。 自然と動く方が出てくる。動かない方は動かせない。
 
 
 
しかし、日常生活での動作に麻痺側を使用することが効果的といわれている。
 
そして可能な限り健側は使わない方が良い。
 
 
 
例えば、食事のスプーン、ドアの操作、本を読むときのささえ、着替え
 
これは理論を知らないと絶対にやらない。
 
 
理論とは 半球間抑制 という脳の仕組みである。
 

脳卒中後の半球間抑制
右の脳は左の脳、左の脳は右の脳を、シーソーのようにお互いに抑制しあってバランスをとっている。麻痺があると、どうしても動く方の非麻痺側をたくさん、時には過剰に使う
 
これが結果的に、麻痺がある方の脳を過剰に抑制し回復が阻害されるという。
 
 
極端な方法では、非麻痺側を縛って使えなくして、リハビリする方法もある(CI療法)。しかし、これは適応を間違えると患者にとっては拷問である。
 
できる限り 非麻痺側を過剰に使わない。心がけるだけで違うと思う。