脳梗塞後の世界で生きる日記

患者視点でリハビリについて情報発信します

缶コーヒーは健康人の飲み物

発病前は缶コーヒーをよく飲んでいた(正確には発病後も)。 ストレスと疲労にはとてもよい安定剤で、身体が欲した。 一方で、缶コーヒーは身体によくないと聞くので罪悪感はあった。 特に、糖質とカフェインの含有量は知っていた方がいいかもしれない。 よ…

食習慣と糖尿病の関連性についての最新研究

はじめに 朝食を抜く、早食いをする、間食をするといった食習慣が2型糖尿病の発症と関連することが欧米の研究で示されている。 日本においても食習慣と糖尿病発症の関係が検討されており、京都府立医科大学の研究グループは、日本人約13万例を対象に、追跡期…

CSI ~人と人との関わりでの分類~

以前の記事でエニアグラム、9つの性格を紹介しました。 これは、その個人の性格、内面を分析したものです。 naorureha.hatenablog.com 学んでみると、いくつかの性格が自分に当てはまることに気づきます。 つまり、ある種の傾向を把握することはできますが…

続:低Ca、低Mgの土壌の地域でALSが多発していた機序の考察

前回の記事から続きます。 長くなりましたが、この記事の主題はALSの発症原因の考察です。 naorureha.hatenablog.com 前回まで、体内でマグネシウムが不足している状態とは、マグネシウムが細胞内で不足している状態である。マグネシウムの摂取量が不足する…

エニアグラム ~人好き合いに悩む方へ~

病気になって、前を向くより後ろを振り返ることが多くなった。 それほど前が長く続いているイメージが持てないのかもしれない。 大学生の頃、人好き合いが苦手な私は本で人の気持ちを学んでいた。 最近、その本を振り返ってみた。 当時は、全然その人が考え…

薬物治療の未解明:メトホルミンの多面的作用

はじめに メトホルミン(metformin)は、米国では2型糖尿病に対する第1選択薬として、最も広く処方されている薬剤である。2021年は9,100万件の処方箋、2004年の4,000万件から増加している。アメリカは医療費が高いため、費用対効果の点からも積極的に選ばれ…

脳梗塞のための役立ちリハビリグッズ

脳梗塞で片麻痺を患ってから5年以上が経過し、徐々にリハビリについても自分なりの理解が深まってきました。 今だったら、こういうやり方もあったな・・という便利なリハビリグッズを知りました。「今まさに入院している患者さん」をイメージしてリハビリに…

新・日本の階級社会

階級社会というテーマの本であるが、データ分析に基づいた日本社会の国民生活の分析を行った本である。格差について私はあまり知識がなかった。一方で、著者の主観的な主張を一方的に聞くことはあまり好きではない。データに基づいた等身大の日本の現状分析…

認知機能向上に効果的な有酸素運動:ゴルフ、ノルディックウォーキング、ウォーキングの比較

はじめに 有酸素運動により、運動の強度や実施時間、種類に関係なく認知機能が向上する可能性が過去の研究で示唆されています。年齢を重ねるごとに脳の機能は低下していくなかで、記憶や思考力を保つためにするべきことは何なのか。散歩や速めのペースの歩行…

ALSはMg欠乏に起因するタンパク質合成の障害が原因という私の仮説

ALSについての考察は過去に行った。 その後、臨床医との議論を経て考えを更新した。 naorureha.hatenablog.com 表題の仮説は次の問いへの考察から。 その1 なぜ運動神経だけが特異的に障害されるのか その2 ALS初期に血液検査でCPKが上昇するのはなぜか そ…

脳卒中後の体調管理

脳卒中を患って知ることの一つは、自信を失うこと。特に身体、健康については一切を失います。 体力に自信はありますか? 風邪をひかない自信はありますか? 基本的にYESと答えてきた私が、今はYESと言えない。 コロナは怖いし、インフルエンザも怖い。 そん…

脳卒中後の疲労 ~復職の課題

私は退院後しばらくあまり動かずにダラダラしていた。 家族からは動きなさい、リハビリだよと言われていた気がする。 少し動くと疲れるのが、身体が動かしずらくなったからなのか、神経疲労なのかわからなかった。ただ、リハビリスタッフから「神経疲労」と…

低Ca、低Mgの土壌の地域でALSが多発していた機序の考察

低Ca、低Mgの土壌の地域でALSが多発していた機序の考察をする。 背景の詳細は以下の記事を参照。 naorureha.hatenablog.com ALSガイドライン2023 に記載されているALSの原因・病態は ●遺伝的要因と非遺伝的要因が存在するが,両者にはグルタミン酸による神経…

ALSをはじめとした神経変性疾患のための食事療法

ALSをはじめ、神経変性疾患を患い戦っている方に私はこの本を強く勧めます。誤字脱字があったり、解釈について同意できない点も多少ありますが、現代医学で「治療法がありません」と医者に見放された患者達が必死に考え努力した血と涙の末の強い信念を感じた…

亜鉛補給でコロナ死亡率低下?

新型コロナウイルス(COVID-19)が2023年5月から2類から5類になり徐々にマスクをしない人も増えてきたように思います。脳卒中患者などの健康弱者は自分の身は自分で守らなければならないと思います。 今回、サプリメントでも販売されている亜鉛についての論…

ウイルス感染時の発熱が重症化を抑制。腸内細菌叢?

子供の頃、親から風邪をひいたとき、高い熱が出るが、これは免疫による抵抗力を高め、ばい菌などと身体が戦っているのであると教えられた方は多いのではないでしょうか…。しかし、ウイルスに感染した場合に外気温や体温がウイルス感染症の重症度に及ぼす影響…

新型コロナ感染前の睡眠状態が後遺症に影響!?

睡眠と免疫力との関係はこれまで様々なところで見聞きしますね。 免疫力と新型コロナウイルスについての相関は疑問の余地はないでしょう。 今回は、睡眠と新型コロナ後遺症の関係についての論文を紹介します。 はじめに 多くの新型コロナ感染症患者が長期に…

糖尿病治療薬がコロナ後遺症リスクを減らす!?

新型コロナウイルスはオミクロン株以降は重症化リスクがインフルエンザと同等以下に下がり、普通の風邪になったと言われることも増えてきました。一方で、インフルエンザではあまり聞かなかった「新型コロナ後遺症」について耳にする機会は増え、不安はなく…

インフレから貧困を考える

多くの人は、病気になると「貧困」は現実的な課題になる。 どれだけ金銭的な余裕があったとしても、不安にならない人はいないだろう。 世の中は物価高のニュースが頻繁にながれるようになってきた。 「老人に冷たい国」という貧困と社会的孤立について、高齢…

2023年 新型コロナ感染症の実態

はじめに 日本では、ワクチン接種率が高い。にもかかわらず、多くの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が日々確認されている。では実際に、どのくらいの人がCovid19に感染しているのだろうか。東京都心の真ん中で、医療者をはじめとした職員を対…

山梨でCATV料金を節約

脳卒中になり、まず考えるのはお金のこと。 日々かかる生活費の節約の一つとして「山梨県」特有の節約について書いてみます。 東京などではTVは電源をつければ映るもの。NHKとアンテナがあれば民放は無料で見ることができます。けれど、山梨県民にとってはち…

脳にはベリー類などの食品が良い?

はじめに ベリー類やお茶をたくさん摂取すれば、加齢に伴う認知機能の低下を遅らせることができるかもしれないとしたら? 抗酸化物質のフラボノール類を含む食品や飲料は、高齢者の脳に有益な影響をもたらすことがある論文で示されました。フラボノール類は…

脳卒中と障害者福祉

脳卒中を患った場合、リハビリテーションなどの治療により機能・ADLの改善を目指すことができます。しかし、それでも麻痺などの後遺症が残存することがあります。そのような場合でも、心身に障害がある方が、地域社会の一員として自立し、生活するための国・…

コロナ患者との接触がわかった人の行動指針

日本で大流行のコロナ第7波。 身近な方がコロナにかかることも増えています。 コロナ患者との接点がわかったとき、どのような行動をとればよいのかの指針を紹介します。 ※指針はワクチン接種の有無やCOVID-19感染歴の有無によらない。 ①曝露が判明したらす…

現金(紙)を介して新型コロナに感染する可能性は低い

あんなに気をつけていたのに、どうして新型コロナにかかってしまったのだろうか。 そんな疑問に対する答えは、感染しやすい場面と状況を知ることだと思います。 多くの人が手で触れる紙幣や硬貨は感染源として避けられていますが、紙幣や硬貨を介して新型コ…

高齢者の4回目ワクチン接種。オミクロン株への有効性

高齢者はコロナのワクチン接種を受けましょう! というお話です。 まとめ 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するmRNAワクチン(BNT162b2[ファイザー製]、mRNA-1273[モデルナ製])の4回接種は、3回接種と比較し、オミクロン変異株流行中の長期療…

私のリハビリ体験⑭ 脚が地面につくとき膝がグラグラする

歩行練習を始めた時、麻痺側下肢は曲げる力は弱かったが、伸ばす力は少しあった。 手で何かにつかまりながら、脚を伸ばし、少し体重をのせた状態で身体を支える。 そもそも非麻痺側だけでも少しの間なら立っていられる。 まあ、言葉でいうと簡単だが、実際は…

私のリハビリ体験⑬ 曲がるとき身体が傾く

ある日、脳梗塞を発症し、片麻痺となった。 リハビリでやった基本動作は 起居(ベッドから起き上がる)、移乗(車いすなどへ移る)、立ち上がり(座った状態から立ち上がる)、歩行の順番であった。 その結果、何とか歩けるようになり、家に帰った。 歩行と…

私のリハビリ体験⑫ 地面をける感覚はわかりますか?

歩く脚で「地面をける」これが意外と難しい。 健常な人は歩くときこのような感覚は持たないだろう。 少し速足で歩くとき、に近い感覚だろうか。 脳梗塞で身体が麻痺すると、身体の動かし方がわからなくなる。 麻痺している脚で歩こうとしても、歩き方を忘れ…

食事が認知症リスクに関与

医食同源という言葉を聞いたことはありますよね。 「食事は医療の根本であり、病気を治す薬と健康を増進する食事とは、本来根本は一緒であるから、日常の食生活に留意することが大切だ」とする東洋医学の考え方です。 この一部を証明するような研究結果を紹…